チャペルというのは、礼拝をする場所です。本来は、教会所有のクリスチャン向けの礼拝所を指していましたが、家の中やホテルの一角、結婚式場の一部、さらには学校や空港や病院などに設けられている礼拝堂も含まれるのが一般的な解釈です。チャペルの語源は、トゥールのマルティヌスの故事からきているといわれています。マルティヌスが兵隊だった時に、貧しい人に自分の洋服を切って与えたその夜にイエスキリストが登場し、目ざめると洋服は元通りになっていた、という話です。
この外套のような洋服のことはラテン語でカペラと発音され、この洋服を保存していた建物をカペラと呼ぶようになったのです。英語読みがされるようになってチャペルとなりました。日本では、結婚式の利用でこのチャペルはおなじみです。ウエディングドレスを着たいという希望がスタートとなり、では結婚式は教会でとなるのが一般的で、キリスト教への信仰とは直接の関係がない世俗的な目的で使用されるケースが多いです。
神式の結婚式もいいですが、チャペルで行われる結婚式には独特の魅力があります。最大の魅力は、父親とバージンロードを歩き、誓いの言葉を言って、指輪の交換とキスをするという一連の行為が結婚式のイメージとしてぴったりだという点です。私達の心に深く刻み込まれている流れであるため、それを実行することによって結婚をしたという実感を得ることができるのでしょう。そのため教会での結婚式は人気があります。